婚約破棄されたら幼なじみがお婿に来てくれたけど、アレが大きすぎて事件です!?

婚約破棄されたら幼なじみがお婿に来てくれたけど、アレが大きすぎて事件です!?

  • 発売日2025.06.13
  • 価格¥814(税込)

※価格や発売日はストアによって異なります。

ありがたい評価だが見間違いだ。

結婚式を目前に婚約破棄されたアーシャ。親の決めた相手とはいえそれなりにショックを受けていたところ、幼なじみで騎士のヴィクターが婿に来てくれることに。アーシャにとってヴィクターは、いつも優しくて頼りになる兄のような存在。話はとんとん拍子に進み、盛大な結婚式を終えてついに迎えた初夜。体格の良いヴィクターの“すさまじいヴィクター”を見たアーシャは、驚きのあまり泣き叫んでしまい、その夜は失敗に終わってしまう。翌日、前日の失態を反省し、今夜こそはと意気込むアーシャだが、ヴィクターはさっさと寝てしまい……? 果たして二人は、無事に夫婦の一線を越えることができるのか! アーシャを狙う不埒な王子も現れて、ドタバタ新婚生活はますます予測不能に!?

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人物紹介

アーシャ

やりたいことが多すぎて恋などしている暇がないまま18歳に。ヴィクターと結婚することになり人生で初めての恋のトキメキを感じるようになる。根が明るく行動力があり、悩み事は寝たら忘れるタイプ。

ヴィクター

伯爵家の四男で優秀な騎士。慎重で真面目な自分とは真逆の自由奔放なアーシャが昔から大好きだが、全く気づいてもらえていなかった。アーシャ以外の女性に付きまとわれたくなくて、結婚まではモッサリした男を装っていたが実はかなりの美形。

試し読み

「そ、そんなとこ……触らないでよぉ……」
「いや、触る」
 ヴィクターはそう言うと、アーシャの下着に手を掛けて、それを引きずり下ろした。
 ――あ、や、やっぱり、そういうところも触るんだ……っ……。
 羞恥心が極限に達し、アーシャはぎゅっとシーツを掴んだ。寝間着の腰紐を解かれ、裸身を露わにされて、アーシャの目に涙がにじむ。
「見ないで!」
「馬鹿、見たいに決まってるだろ? 最高に綺麗だ」
 そう言われて悪い気はしない。それどころか、なぜか、無性に嬉しい。アーシャは目を潤ませたまま、自分にのし掛かるヴィクターの寝間着の袷を掴んだ。
「じ、じゃあ、貴方も脱いで」
『妹分』の精一杯の抵抗に、ヴィクターが真顔で頷く。
「ああ」
 彼は腰紐に手を掛け、するっと前をはだけさせる。
 途端にばるん! と音を立ててなにかが立ち上がった。
 ――ば……るん……?
 アーシャは、ヴィクターの下半身で勢いよく立ち上がったものに、恐る恐る目をやった。
 そこにあったのは巨大な、バロン海老よりも大きな肉竿であった。
「えっ、えっ!? いやっ……!」
 思わず悲鳴が口から漏れる。男性器を直接見るのは初めてだが、こんなに巨大でグロテスクなものだなんて聞いていなかった。
 あまりの大きさに、全身に震えが走る。
 閨の教本に載っていた男性器は絶対にこの半分の大きさもなかった。
「どうした?」
「い……いや……大きすぎる!」
 ヴィクターは、いや、ヴィクターのこれはいったいどうしてしまったのだろう。
 もしかして初夜に備えて、イチモツが巨大になる薬でも使ったのだろうか。
 ――そ、そ、そうとしか思えないわ!
 大商会を率いる父のところには、頻繁に怪しげな薬師が来る。
『アレがでっかくなる薬なんですよ』
『この薬さえあればイチモツを究極化できますぜ』
 などと言って『男性向け商材』を持ち込んでくるのだ。
 もちろんフィローガン商会は、そんな危なっかしいものを扱ったりはしない。
 けれど若くて真面目なヴィクターが『アレを大きくしたい』と思いつめて、裏のルートで手に入れたそのような薬を呑んだのだとしたら……。
「あ……」
 ヴィクターは気まずげに己の下半身を確かめ、無言で寝間着の袷を閉じる。
「ごめん、男のこんなもの、女の子は見たくないよな」
「違う、そうじゃなくて……なんでそんなに大きくしたの? べ、べつに大きくしなくていいのに!」
「え? 俺はなにもしてない! 誤解だ、勃ったらこれくらいの大きさなんだ」
 アーシャはぶんぶんと首を横に振る。
「嘘! イ、イ、イチモツを……イチモツを究極化したんでしょ?」
「は? な、なにを……究極化……だって?」
 ヴィクターの目が点になる。
 とぼけているのか、本当に驚いているのかはアーシャには分からなかった。
「そんなに大きいんだもん! イチモツがアレになる薬を呑んだに決まってるわ!」
 ヴィクターはわけが分からないとばかりに首を横に振って言った。
「なんの話だ、俺は呑んでないぞ、薬なんて。というかイチ……ってお前、そんな下品な言葉をどこで覚えたんだ!?」
 アーシャはもう一度、新婚の夫の股間を凝視する。先ほどのバロン海老はなりを潜め、寝間着の内側に隠れてしまっていた。
「さっき貴方のアレ、胸まで来てた!」
「ありがたい評価だが、見間違いだ」
 ――え、えっ? 見間違い? そんなことない! 絶対バロン海老より大きかった!
 そう確信しながらアーシャは必死で口走る。
「だって、だって教本通りだったら」
 大混乱と恥ずかしさと動揺のあまり、アーシャの目からどっと涙があふれ出した。
「そんなに大きいはずないんだからぁっ! 私が処女だって知ってるくせに、一人で張り切らないでよっ!」
「落ち着け!」
「そんなに大きくされても……入るわけないでしょぉ……」
 アーシャは枕に突っ伏し、初夜の緊張と、イチモツが大きすぎた驚きで泣きじゃくった。

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